J-Quants API は、日本取引所グループ(JPX)が公式に提供する 日本株のデータ API です。本記事では、サービスの位置づけ・取得できるデータ・料金プランの選び方を整理します。具体的なアカウント登録手順・認証フロー・データ取得方法は、後続の記事で扱います。

目次

  1. J-Quants API の特徴
  2. 取得できる主なデータ
  3. 料金プラン
  4. 他のデータソースとの比較
  5. 学習向けに見ておきたい制約
  6. アカウントの大まかな流れ
  7. 最初に試すべきエンドポイント

J-Quants API の特徴

項目内容
提供元日本取引所グループ(JPX)の子会社による公式サービス
対象市場東京証券取引所の上場銘柄(プライム / スタンダード / グロース)
データ形式REST API、JSON レスポンス
認証API キー(x-api-key ヘッダ)
主な利用シーン個人の学習・自己研究、研究機関、教育機関

公式が提供している点が最大のメリットです。出所の明らかなデータを継続的に取得できます。

取得できる主なデータ

J-Quants API で扱える代表的なデータカテゴリを整理します(プランによって取得範囲が異なります)。

カテゴリ内容例
銘柄情報上場銘柄一覧、市場区分、業種、社名
株価日次の四本値(始値・高値・安値・終値)、出来高、調整済み終値
売買代金日次の売買代金、信用残
財務情報決算短信、財務諸表項目
配当配当支払予定、配当履歴
指数TOPIX 等の指数の値
投資部門別売買状況投資家区分ごとの売買動向

詳細・最新の対応エンドポイントは 公式ドキュメント を参照してください。本サイトの記事では、最も使用頻度の高い「銘柄一覧」「日次株価」「財務情報」を順に扱います。

料金プラン

J-Quants には複数のプランがあり、取得できるデータの 範囲・遅延・履歴の長さ が変わります。

代表的なプランは次のような構成です(具体的な金額・条件は変動するため、必ず公式サイトで最新を確認してください)。

プラン概要学習用途への適性
Free取得範囲・履歴に制限あり、無料入門・体験として十分
Light履歴が拡張、月額あり個人の継続学習に適
Standardより広い履歴・データ範囲本格的な分析に適
Premiumフルセットに近いデータ業務利用相当

本サイトの記事は、可能な限り Free プランの範囲で動作する よう構成しています。プラン上位限定のデータを使う記事では、その旨を明記します。

他のデータソースとの比較

無料・準無料で日本株データを取得する選択肢と比較します。

サービス公式性範囲使いやすさ
J-Quants APIJPX 公式広いAPI・JSON で扱いやすい
Yahoo!ファイナンス非公式利用限定的スクレイピングは規約上の懸念
yfinance(Python)非公式米国株中心日本株のサポートは限定的
Quandl(Nasdaq Data Link)第三者経済データ全般株価データは少ない

学習目的で「公式・継続性・規約遵守」を重視するなら、J-Quants が最有力です。

学習向けに見ておきたい制約

API を使う前に押さえておくと安心な制約を挙げます。

  • 遅延データ: 当日の株価はリアルタイムでは取れません。営業日終了後の取得が基本
  • レート制限: 単位時間あたりの呼び出し回数に上限あり。詳細は#6-8「レート制限・エラー時のリトライ設計」
  • プランによる制限: 上位プラン限定のエンドポイント・列がある
  • API キーの管理: キー自体は失効しないが、漏れると悪用される。環境変数で管理し、漏れたら再発行する

これらは #6-3「認証(API キー)」(認証)・#6-7「取得データのローカル保存とキャッシュ戦略」(キャッシュ戦略)・#6-8「レート制限・エラー時のリトライ設計」(レート制限)で扱います。

アカウントの大まかな流れ

詳細は#6-2「アカウント登録からプラン選択まで」 で扱いますが、全体像は次の通りです。

  1. メールアドレスとパスワードでアカウントを作成
  2. プランを選択(Free からの開始が無難)
  3. ダッシュボードで API キー を発行
  4. API キーを x-api-key: <API キー> ヘッダで API に渡す

最初に試すべきエンドポイント

J-Quants を初めて触るとき、まず叩いてみると感触が掴めるエンドポイントは次の通りです。

エンドポイント内容
/equities/master上場銘柄の一覧(銘柄コード・社名・市場区分・業種)
/equities/bars/daily日次の四本値・出来高
/fins/summary財務情報(決算データ)

これらは#6-4「銘柄一覧を取得する (/equities/master)」 / #6-5「日次株価四本値を取得する (/equities/bars/daily)」 / #6-6「財務情報を取得する (/fins/summary)」 で個別に扱います。

注意事項

  • API キーは 絶対に公開リポジトリに上げない ようにします。詳細は#2-8「API キーや秘密情報の安全な扱い方」
  • 本サイトの記事内では、API キーを 環境変数 経由で扱う前提でコードを示します
  • データの利用規約は J-Quants の規約に従ってください。再配布・商用利用には別途条件があります

まとめ

  • J-Quants API は JPX 公式の日本株データソース
  • 取得できるデータは銘柄情報・株価・財務・配当など広範
  • プランは Free から始められる。学習目的なら Free + 必要に応じて Light で十分
  • 認証は API キーを x-api-key ヘッダに乗せるだけ(V2)
  • 公式・規約遵守の観点で、学習向けの第一候補