J-Quants API は、日本取引所グループ(JPX)が公式に提供する 日本株のデータ API です。本記事では、サービスの位置づけ・取得できるデータ・料金プランの選び方を整理します。具体的なアカウント登録手順・認証フロー・データ取得方法は、後続の記事で扱います。
目次
- J-Quants API の特徴
- 取得できる主なデータ
- 料金プラン
- 他のデータソースとの比較
- 学習向けに見ておきたい制約
- アカウントの大まかな流れ
- 最初に試すべきエンドポイント
J-Quants API の特徴
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 提供元 | 日本取引所グループ(JPX)の子会社による公式サービス |
| 対象市場 | 東京証券取引所の上場銘柄(プライム / スタンダード / グロース) |
| データ形式 | REST API、JSON レスポンス |
| 認証 | API キー(x-api-key ヘッダ) |
| 主な利用シーン | 個人の学習・自己研究、研究機関、教育機関 |
公式が提供している点が最大のメリットです。出所の明らかなデータを継続的に取得できます。
取得できる主なデータ
J-Quants API で扱える代表的なデータカテゴリを整理します(プランによって取得範囲が異なります)。
| カテゴリ | 内容例 |
|---|---|
| 銘柄情報 | 上場銘柄一覧、市場区分、業種、社名 |
| 株価 | 日次の四本値(始値・高値・安値・終値)、出来高、調整済み終値 |
| 売買代金 | 日次の売買代金、信用残 |
| 財務情報 | 決算短信、財務諸表項目 |
| 配当 | 配当支払予定、配当履歴 |
| 指数 | TOPIX 等の指数の値 |
| 投資部門別売買状況 | 投資家区分ごとの売買動向 |
詳細・最新の対応エンドポイントは 公式ドキュメント を参照してください。本サイトの記事では、最も使用頻度の高い「銘柄一覧」「日次株価」「財務情報」を順に扱います。
料金プラン
J-Quants には複数のプランがあり、取得できるデータの 範囲・遅延・履歴の長さ が変わります。
代表的なプランは次のような構成です(具体的な金額・条件は変動するため、必ず公式サイトで最新を確認してください)。
| プラン | 概要 | 学習用途への適性 |
|---|---|---|
| Free | 取得範囲・履歴に制限あり、無料 | 入門・体験として十分 |
| Light | 履歴が拡張、月額あり | 個人の継続学習に適 |
| Standard | より広い履歴・データ範囲 | 本格的な分析に適 |
| Premium | フルセットに近いデータ | 業務利用相当 |
本サイトの記事は、可能な限り Free プランの範囲で動作する よう構成しています。プラン上位限定のデータを使う記事では、その旨を明記します。
他のデータソースとの比較
無料・準無料で日本株データを取得する選択肢と比較します。
| サービス | 公式性 | 範囲 | 使いやすさ |
|---|---|---|---|
| J-Quants API | JPX 公式 | 広い | API・JSON で扱いやすい |
| Yahoo!ファイナンス | 非公式利用 | 限定的 | スクレイピングは規約上の懸念 |
| yfinance(Python) | 非公式 | 米国株中心 | 日本株のサポートは限定的 |
| Quandl(Nasdaq Data Link) | 第三者 | 経済データ全般 | 株価データは少ない |
学習目的で「公式・継続性・規約遵守」を重視するなら、J-Quants が最有力です。
学習向けに見ておきたい制約
API を使う前に押さえておくと安心な制約を挙げます。
- 遅延データ: 当日の株価はリアルタイムでは取れません。営業日終了後の取得が基本
- レート制限: 単位時間あたりの呼び出し回数に上限あり。詳細は#6-8「レート制限・エラー時のリトライ設計」
- プランによる制限: 上位プラン限定のエンドポイント・列がある
- API キーの管理: キー自体は失効しないが、漏れると悪用される。環境変数で管理し、漏れたら再発行する
これらは #6-3「認証(API キー)」(認証)・#6-7「取得データのローカル保存とキャッシュ戦略」(キャッシュ戦略)・#6-8「レート制限・エラー時のリトライ設計」(レート制限)で扱います。
アカウントの大まかな流れ
詳細は#6-2「アカウント登録からプラン選択まで」 で扱いますが、全体像は次の通りです。
- メールアドレスとパスワードでアカウントを作成
- プランを選択(Free からの開始が無難)
- ダッシュボードで API キー を発行
- API キーを
x-api-key: <API キー>ヘッダで API に渡す
最初に試すべきエンドポイント
J-Quants を初めて触るとき、まず叩いてみると感触が掴めるエンドポイントは次の通りです。
| エンドポイント | 内容 |
|---|---|
/equities/master | 上場銘柄の一覧(銘柄コード・社名・市場区分・業種) |
/equities/bars/daily | 日次の四本値・出来高 |
/fins/summary | 財務情報(決算データ) |
これらは#6-4「銘柄一覧を取得する (/equities/master)」 / #6-5「日次株価四本値を取得する (/equities/bars/daily)」 / #6-6「財務情報を取得する (/fins/summary)」 で個別に扱います。
注意事項
- API キーは 絶対に公開リポジトリに上げない ようにします。詳細は#2-8「API キーや秘密情報の安全な扱い方」
- 本サイトの記事内では、API キーを 環境変数 経由で扱う前提でコードを示します
- データの利用規約は J-Quants の規約に従ってください。再配布・商用利用には別途条件があります
まとめ
- J-Quants API は JPX 公式の日本株データソース
- 取得できるデータは銘柄情報・株価・財務・配当など広範
- プランは Free から始められる。学習目的なら Free + 必要に応じて Light で十分
- 認証は API キーを
x-api-keyヘッダに乗せるだけ(V2) - 公式・規約遵守の観点で、学習向けの第一候補