三菱UFJ eスマート証券(旧 auカブコム証券)は、2026 年 5 月から SOR 注文で現物手数料を無料化し、デイトレード信用取引の金利・貸株料も完全無料にした証券会社です。さらに「kabu ステーション API」として 5 社中唯一の個人向け REST API を提供しており、Python からの発注・データ取得が可能です。
現物取引のコスト
国内現物株
2026 年 5 月 18 日の約定分から、SOR 注文を選択すると現物株の売買手数料が 0 円になります。これにより現物の手数料体系は大きく変わりました。
| 変更点 | 内容 |
|---|---|
| 現物手数料 | SOR 注文選択で 0 円(2026 年 5 月 18 日約定分から) |
| 一日定額コース | 廃止(2026 年 5 月 18 日から) |
| ワンショット手数料 | 5 万円以下 55 円〜(SOR 非選択時) |
| 各種割引(25 歳以下・シニア割・NISA 割) | 廃止 |
単元未満株「プチ株®」は SOR 注文を選択しなくても誰でも手数料 0 円です。
米国株
取扱はありますが、銘柄数は楽天・SBI・マネックスに比べて少なめです。米国株の分析・取引を重視する場合は他社を中心に検討する方が向いています。
信用取引のコスト
手数料
SOR 注文選択で信用取引の売買手数料も 0 円になります。
制度信用・一般信用長期
| 区分 | 金利 | 貸株料 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 制度信用 | 2.80% | 1.10% | — |
| 一般信用 長期 | 2.79% | 1.10% | 大口優遇で最低 1.15% |
2026 年 3 月 24 日プレスリリースにもとづき、2026 年 6 月 1 日約定分から金利・貸株料が引き下げられています(制度信用金利 2.98% → 2.80%、制度貸株料 1.15% → 1.10%、一般信用長期貸株料 1.50% → 1.10% など)。本記事は引き下げ後の数値を掲載しています。
デイトレード信用取引
手数料・金利・貸株料がすべて 0%(約定代金を問わず)。注文時には年利 1.8% 相当が一時的に拘束され、16 時以降に解除される仕組みです。
当日中に返済できなかった場合は原則翌営業日に強制決済となり、1 注文あたり 2,200 円の手数料に加え、保有日数分の年利 1.8% が発生します。
一般信用売建銘柄
一般信用の売建(空売り)に対応する銘柄数が 5,000 銘柄超(2025 年 9 月時点)と豊富で、優待クロス取引やロング & ショート戦略の選択肢が広がります。
PC ダウンロードツール
kabu ステーション(Windows 11 専用・通常プランで無料)。フル板発注・デイトレ板に対応しており、取引執行を主目的に設計されています。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 対応 OS | Windows 11 専用 |
| 無料 / 有料 | 通常プランで無料 |
| フル板発注 | 対応 |
| Mac 対応 | なし |
Mac では kabu ステーションを使用できません。 Mac ユーザーが利用できるダウンロード型の高機能発注ツールは提供されておらず、発注はブラウザ版またはスマホアプリに限られます。
補完的な Web ブラウザ型ツールとして「EVERチャート」や「カブナビ®」(Windows / Mac 両対応)も提供されており、Mac からでもチャート閲覧・銘柄検索に利用できます。ただし、kabu ステーションが持つフル板発注・デイトレ板などの高速発注機能はブラウザ版では提供されていません。
スマホアプリ
「三菱UFJ eスマート証券 株・先物 OP アプリ」(iOS / Android 両対応)。先物・オプション取引にも対応しています。
API・プログラム連携
kabu ステーション API
2020 年 8 月 20 日提供開始の個人向け REST API です。同社のプレスリリースでは「国内の証券会社としては唯一となる、個人投資家のお客さま向けの REST 形式での発注環境」と説明されています(2020 年 8 月 19 日プレスリリース)。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| API 形式 | REST API |
| 対応操作 | データ取得・現物株式・信用取引・先物オプション発注 |
| 対応言語 | Python・C#・Java・PHP など任意の言語 |
| 利用料金 | kabu ステーション Professional プラン以上で無料 |
| 公式ドキュメント | 提供あり |
Python からリクエストを送るだけで注文執行やリアルタイムデータの取得ができます。アルゴリズム取引や自作スクリーニングツールとの連携が、5 社中で最も整備されている環境です。
まとめ:こんな場合に向いている
- Python で発注を自動化したい場合の第一候補
- 現物・信用ともコスト最安水準を求める場合(SOR 条件付き)
- デイトレードが中心で、金利・貸株料を完全に抑えたい場合
- 一般信用売建を幅広い銘柄で活用したい場合(空売り銘柄数が豊富)
- Mac ユーザーには重要な制約あり:kabu ステーションは Mac 非対応のため、発注はブラウザ版またはスマホアプリに限られる。API 連携の魅力が大きければ選択肢になるが、PC での高速発注環境を重視する場合は SBI 証券(HYPER SBI 2)や DMM 株(DMM 株 PRO+)が向いている
参考資料
- 三菱UFJ eスマート証券 手数料無料化プレスリリース(2026 年 3 月 24 日):https://kabu.com/company/pressrelease/20260324_2.html
- 三菱UFJ eスマート証券 信用取引手数料・諸費用:https://kabu.com/item/shinyo/cost.html
- 三菱UFJ eスマート証券 kabu ステーション API:https://kabu.com/item/kabustation_api/default.html
本記事の数値・仕様は 2026 年 6 月時点のものです。最新情報は三菱UFJ eスマート証券の公式サイトで確認できます。